アルジャーノンに花束を

20代のころ会社に勤めていながら、毎日叱られる日々を過ごしていました。 会社では虐められているような気にもなっていたのですが、そんなころ本屋で出会った小説でした。 主人公は知的障害をもっているのですが、ある時、医師から「手術で賢くなることができる」と言われ、本人もそう望んだのでした。 私も会社ではバカ扱いされていましたので、他人事ではありませんでした。 私もそんな手術があれば是非お願いしたいとも思いましたし、努力によって賢くなれるのであればそうなりたいと思っていました。 内容は「経過報告」という客観的視野... Read More

普通に生きることって?「コンビニ人間」を読んで

幼い時の公園での出来事でした。青い小さな鳥が死んでいるのを見つけ、周囲の子らがかわいそうと泣いている時に主人公が母親に言った言葉が衝撃的でした。「これ、食べよう。」「お父さん、焼き鳥が好きだから焼いて食べよう。」と。どんな内容の小説なのかと少し不安になりました。もちろんその後、母親に諭されて公園に埋めたものの、主人公はその埋めた所にきれいに咲いている花をちぎって供える周囲の大人や子どもに違和感を覚えます。死んだ鳥は食べてはいけないのに、どうして生きて咲いている花はちぎってもいいのかという違和感です。ふと、... Read More

対岸の彼女

ツイッターで話題になっていたので読みましたが、意外にも10年ほど前に書かれた小説でした。 主人公の小夜子と、その就業先ベンチャー企業の社長である葵の高校時代が交差するように書き進められていて、読んでいくとだんだん明かされていくのがとても面白かったです。 集団に入ることの大変さ、ある日ちょっとしたことで、いじめの標的になってしまうこと、そんな子供時代を必死に生きる葵と、「そんなところに私の大切なものはないの」と言い切ってしまう魚子の温度さを見て、自分の学生時代の学校のクラスメイトや、ひしひしと感じていた教室... Read More

弱点克服 大学生の微積分

著者は、「江川博康」です。 この本は、大学生向けの微分積分を解説した本です。 本の構成としては、1変数関数の微分、積分、2変数関数の微分、重積分という項目として解説されていました。1変数関数の微分積分では、分数関数・有理関数・無理関数の微分積分、三角関数・逆三角関数・指数関数・対数関数・双曲線関数の微分積分などが解説されていました。 問題を解く上での数学的な公式・考え方・例題などが左ページに解説され、右ページは実際の問題の回答・解説ページとなっていました。 この本を理解する上で欠かせないのは、基礎的な微分... Read More

カーネギーの「人を動かす」

啓発本やビジネス書など、ありきたりのことしか書いていないだろうと思っていました。それでも何と無く手をにとって表紙を開き、パラパラとページをめくって見て、そのまま引き込まれ、立ち読みを開始してしまいました。 おそらく、ここに書かれている趣旨は、誰もが一度は聞いたことのあるかもしれません。 しかし、カーネギーの文章は、説得力が違いました。 わかりやすく、読みやすく、イメージしやすく、今の自分に置き換えやすいものでした。 購入して1日で読んでしまい、それからいつもそばにおいて、時々読み返します。 キリスト教信者... Read More

こんな男が乱世に勝つ

戦国時代の武将たちの生きざまを描いた本ですが、ピックアップされている武将を見ますと、斉藤道三、松永久秀、織田信長、武田勝頼、安国時恵瓊、石田三成といった最終的には悲劇で終わる武将たちが多いです。 しかしこの本は敗戦分析を述べた本、またはこうやってはいけないよという教訓を述べただけの内容ではなく、最期を迎えるまでの間にいろいろなドラマがあり、また彼らなりの主張や正義感をリアルな描写も交えながら熱く伝える本であります。 織田信長の場合、その人生は華々しく多くの人が知るところでもありますが、一方で一切の迷信等を... Read More

吉本ばななのスイートヒアアフター

吉本ばななの本は表現がとても綺麗で、主人公が置かれている状況や風景を自分のことかのように感じることができます。 特にスイートヒアアフターという小説においては、自分が主人公の境遇におかれているかのような気分になります。 主人公が大好きだった彼氏とドライブ中に事故に遭い、彼氏だけ即死してしまったという設定なのですが、事故後意識が戻った後からの主人公の気持ちに感情移入してしまって序盤から泣かずにはいられませんでした。 起きたら大好きな人がいなくなっていて、しかも自分も思うように体が動かないという切なく悲しい気持... Read More

雪国

国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。 誰もが知っている、川端康成の雪国ですが、実際に読んだことのある方は少ないのではないでしょうか。 今回角川文庫から綺麗なカバーで出版されているのを発見し、購入しました。 主人公は親の遺産で自由に暮らしている文筆家の島村で、彼が汽車で雪国の温泉町へ滞在する話です。 主要な登場人物は他に芸者の駒子、不思議な女性の葉子、駒子の許嫁で死期の迫る行男です。 東京に妻子を持つ島村ですが、何度もこの温泉町へ滞在するうちに駒子と親密な関係へ発展してゆきます。 そして同時に葉子の影... Read More

「ベストセラー・ライトノベルのしくみ」はライトノベルの種明かし!

青土社発行の飯田一史著、ベストセラー・ライトノベルのしくみキャラクター小説の競争戦略という本があります。もともと形而上である本というものについて更に詳しく論じている、実用書です。この本の凄い所は、ライトノベルの作り方が透けて見えるようになる所です。出版社に勤めていて、ライトノベルの編集者もしていた著者が、何のつっかえもなく、明け透けにライトノベルの種明かしをしている本、と言うと興味が湧くと思うと同時に、そんな本がある訳がない、と疑うことでしょう。 しかし、この本は、期待を裏切りません。 刺さる、面白い、ネ... Read More

接客道「輝く自分ブランド」で売る極意とはを読んで

私がこの本のしっかりと読もうと感じたのは見開きにある言葉を読んだことがきっかけでした。 そこに書かれていたことを要約すると、接客とは自分自身に魅力を付けなければならないということが書かれていたのです。 つまり、接客するに当たって上手く売る技術を身につけるだけではダメなんだということだと思います。 これを読んでかなりの衝撃を受けました。 いくら技術があっても自分自身に魅力がなければいけないなんてこれまで考えたこともありませんでした。 しかし、逆の立場になってみるとよくわかるのが、売り文句が上手い人には確かに... Read More