安部公房「砂の女」の感想

安倍公房の作品にたびたび登場するシチュエーションに何か人間にとって大切なものを失うというものがあります。 そして、その何かを失った主人公の心理がだんだんと変化していく過程が面白いと思っているのですが、今回のこの「砂の女」では、厳密にいえば何かを失ったわけではないのですが、失っています。 簡単に説明すると、主人公が昆虫採集に訪れた砂に囲まれた村落に宿泊するのですが、その主人公がその宿に閉じ込められてしまい、家に帰れなくなるというお話なのですが、その閉じ込められた宿の中に一人の女がいるのですが、その女と日々を... Read More