アルジャーノンに花束を

20代のころ会社に勤めていながら、毎日叱られる日々を過ごしていました。
会社では虐められているような気にもなっていたのですが、そんなころ本屋で出会った小説でした。
主人公は知的障害をもっているのですが、ある時、医師から「手術で賢くなることができる」と言われ、本人もそう望んだのでした。
私も会社ではバカ扱いされていましたので、他人事ではありませんでした。
私もそんな手術があれば是非お願いしたいとも思いましたし、努力によって賢くなれるのであればそうなりたいと思っていました。
内容は「経過報告」という客観的視野と本人が記した文章を読むことによって主人公本人の主観が同感を誘います。
本を読むと、主観と客観にすぐに入り込むことができます。
物語の結末は残念ながら、元の状態に戻ってしまうのですが、それでいいことを確信します。
涙が出ました。最後まで感動でした。どの部分をとってみても素晴らしい作品だと感じます。
あの時期から20年以上が経ちますが、未だに私の書棚にはその本を置いています。
絶対に忘れてはいけない書物であるということ。当時を思い出し、何が真実で何が大事なのかを本を通して知らされます。
今ではその背表紙を見るだけで自覚ができます。初心忘れるべからずです。