対岸の彼女

ツイッターで話題になっていたので読みましたが、意外にも10年ほど前に書かれた小説でした。 主人公の小夜子と、その就業先ベンチャー企業の社長である葵の高校時代が交差するように書き進められていて、読んでいくとだんだん明かされていくのがとても面白かったです。 集団に入ることの大変さ、ある日ちょっとしたことで、いじめの標的になってしまうこと、そんな子供時代を必死に生きる葵と、「そんなところに私の大切なものはないの」と言い切ってしまう魚子の温度さを見て、自分の学生時代の学校のクラスメイトや、ひしひしと感じていた教室... Read More

弱点克服 大学生の微積分

著者は、「江川博康」です。 この本は、大学生向けの微分積分を解説した本です。 本の構成としては、1変数関数の微分、積分、2変数関数の微分、重積分という項目として解説されていました。1変数関数の微分積分では、分数関数・有理関数・無理関数の微分積分、三角関数・逆三角関数・指数関数・対数関数・双曲線関数の微分積分などが解説されていました。 問題を解く上での数学的な公式・考え方・例題などが左ページに解説され、右ページは実際の問題の回答・解説ページとなっていました。 この本を理解する上で欠かせないのは、基礎的な微分... Read More

カーネギーの「人を動かす」

啓発本やビジネス書など、ありきたりのことしか書いていないだろうと思っていました。それでも何と無く手をにとって表紙を開き、パラパラとページをめくって見て、そのまま引き込まれ、立ち読みを開始してしまいました。 おそらく、ここに書かれている趣旨は、誰もが一度は聞いたことのあるかもしれません。 しかし、カーネギーの文章は、説得力が違いました。 わかりやすく、読みやすく、イメージしやすく、今の自分に置き換えやすいものでした。 購入して1日で読んでしまい、それからいつもそばにおいて、時々読み返します。 キリスト教信者... Read More

こんな男が乱世に勝つ

戦国時代の武将たちの生きざまを描いた本ですが、ピックアップされている武将を見ますと、斉藤道三、松永久秀、織田信長、武田勝頼、安国時恵瓊、石田三成といった最終的には悲劇で終わる武将たちが多いです。 しかしこの本は敗戦分析を述べた本、またはこうやってはいけないよという教訓を述べただけの内容ではなく、最期を迎えるまでの間にいろいろなドラマがあり、また彼らなりの主張や正義感をリアルな描写も交えながら熱く伝える本であります。 織田信長の場合、その人生は華々しく多くの人が知るところでもありますが、一方で一切の迷信等を... Read More

吉本ばななのスイートヒアアフター

吉本ばななの本は表現がとても綺麗で、主人公が置かれている状況や風景を自分のことかのように感じることができます。 特にスイートヒアアフターという小説においては、自分が主人公の境遇におかれているかのような気分になります。 主人公が大好きだった彼氏とドライブ中に事故に遭い、彼氏だけ即死してしまったという設定なのですが、事故後意識が戻った後からの主人公の気持ちに感情移入してしまって序盤から泣かずにはいられませんでした。 起きたら大好きな人がいなくなっていて、しかも自分も思うように体が動かないという切なく悲しい気持... Read More

雪国

国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。 誰もが知っている、川端康成の雪国ですが、実際に読んだことのある方は少ないのではないでしょうか。 今回角川文庫から綺麗なカバーで出版されているのを発見し、購入しました。 主人公は親の遺産で自由に暮らしている文筆家の島村で、彼が汽車で雪国の温泉町へ滞在する話です。 主要な登場人物は他に芸者の駒子、不思議な女性の葉子、駒子の許嫁で死期の迫る行男です。 東京に妻子を持つ島村ですが、何度もこの温泉町へ滞在するうちに駒子と親密な関係へ発展してゆきます。 そして同時に葉子の影... Read More

「ベストセラー・ライトノベルのしくみ」はライトノベルの種明かし!

青土社発行の飯田一史著、ベストセラー・ライトノベルのしくみキャラクター小説の競争戦略という本があります。もともと形而上である本というものについて更に詳しく論じている、実用書です。この本の凄い所は、ライトノベルの作り方が透けて見えるようになる所です。出版社に勤めていて、ライトノベルの編集者もしていた著者が、何のつっかえもなく、明け透けにライトノベルの種明かしをしている本、と言うと興味が湧くと思うと同時に、そんな本がある訳がない、と疑うことでしょう。 しかし、この本は、期待を裏切りません。 刺さる、面白い、ネ... Read More

接客道「輝く自分ブランド」で売る極意とはを読んで

私がこの本のしっかりと読もうと感じたのは見開きにある言葉を読んだことがきっかけでした。 そこに書かれていたことを要約すると、接客とは自分自身に魅力を付けなければならないということが書かれていたのです。 つまり、接客するに当たって上手く売る技術を身につけるだけではダメなんだということだと思います。 これを読んでかなりの衝撃を受けました。 いくら技術があっても自分自身に魅力がなければいけないなんてこれまで考えたこともありませんでした。 しかし、逆の立場になってみるとよくわかるのが、売り文句が上手い人には確かに... Read More

超訳君主論 マキャベリに学ぶ帝王学

500年前に書かれた伝説的名著「君主論」は、今もなお世界中の政治指導者・一流経営者が読み、これをもとに仕事の戦略を練っているといわれています。 その冷徹でありながらも実用的な「君主論」ですが、やはり古典だけに読みづらさを感じる人も多いのではないでしょうか。 本書は「超訳」と銘打っているだけあって、現代社会における様々な人物・事象を具体的に取り上げて「君主論」のエッセンスを見開き2ページで1テーマを多くの読者にとってかなり分かりやすく解説しています。 決して綺麗事だけでは済まない世において、いかに生き残るか... Read More

「七回死んだ男」はタイムトラベル風味のミステリです。

西澤保彦先生が一躍人気作家の仲間入りを果たした出世作の「七回死んだ男」はタイムトラベル風味のミステリです。 おおまかな内容としては、じじむさい高校生の主人公が大富豪のおじいさんのパーティに家族や親せきと一緒に何日間か過ごすのです。 そこでなんとおじいさんが死んでしまいます。 とここで通常のミステリー小説なら探偵があらわれてということになるのですが、主人公には特殊体質といったものが備わっていました。 その特殊体質とは主人公だけが同じ1日を何度も繰り返すことが出来るという体質です。 なぜ体質なのかというと、主... Read More