雪国

国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。 誰もが知っている、川端康成の雪国ですが、実際に読んだことのある方は少ないのではないでしょうか。 今回角川文庫から綺麗なカバーで出版されているのを発見し、購入しました。 主人公は親の遺産で自由に暮らしている文筆家の島村で、彼が汽車で雪国の温泉町へ滞在する話です。 主要な登場人物は他に芸者の駒子、不思議な女性の葉子、駒子の許嫁で死期の迫る行男です。 東京に妻子を持つ島村ですが、何度もこの温泉町へ滞在するうちに駒子と親密な関係へ発展してゆきます。 そして同時に葉子の影... Read More

「ベストセラー・ライトノベルのしくみ」はライトノベルの種明かし!

青土社発行の飯田一史著、ベストセラー・ライトノベルのしくみキャラクター小説の競争戦略という本があります。もともと形而上である本というものについて更に詳しく論じている、実用書です。この本の凄い所は、ライトノベルの作り方が透けて見えるようになる所です。出版社に勤めていて、ライトノベルの編集者もしていた著者が、何のつっかえもなく、明け透けにライトノベルの種明かしをしている本、と言うと興味が湧くと思うと同時に、そんな本がある訳がない、と疑うことでしょう。 しかし、この本は、期待を裏切りません。 刺さる、面白い、ネ... Read More

接客道「輝く自分ブランド」で売る極意とはを読んで

私がこの本のしっかりと読もうと感じたのは見開きにある言葉を読んだことがきっかけでした。 そこに書かれていたことを要約すると、接客とは自分自身に魅力を付けなければならないということが書かれていたのです。 つまり、接客するに当たって上手く売る技術を身につけるだけではダメなんだということだと思います。 これを読んでかなりの衝撃を受けました。 いくら技術があっても自分自身に魅力がなければいけないなんてこれまで考えたこともありませんでした。 しかし、逆の立場になってみるとよくわかるのが、売り文句が上手い人には確かに... Read More

超訳君主論 マキャベリに学ぶ帝王学

500年前に書かれた伝説的名著「君主論」は、今もなお世界中の政治指導者・一流経営者が読み、これをもとに仕事の戦略を練っているといわれています。 その冷徹でありながらも実用的な「君主論」ですが、やはり古典だけに読みづらさを感じる人も多いのではないでしょうか。 本書は「超訳」と銘打っているだけあって、現代社会における様々な人物・事象を具体的に取り上げて「君主論」のエッセンスを見開き2ページで1テーマを多くの読者にとってかなり分かりやすく解説しています。 決して綺麗事だけでは済まない世において、いかに生き残るか... Read More

「七回死んだ男」はタイムトラベル風味のミステリです。

西澤保彦先生が一躍人気作家の仲間入りを果たした出世作の「七回死んだ男」はタイムトラベル風味のミステリです。 おおまかな内容としては、じじむさい高校生の主人公が大富豪のおじいさんのパーティに家族や親せきと一緒に何日間か過ごすのです。 そこでなんとおじいさんが死んでしまいます。 とここで通常のミステリー小説なら探偵があらわれてということになるのですが、主人公には特殊体質といったものが備わっていました。 その特殊体質とは主人公だけが同じ1日を何度も繰り返すことが出来るという体質です。 なぜ体質なのかというと、主... Read More

知らない宗教を知る為に「コーランを知っていますか」

阿刀田高さんの『○○を知っていますか』シリーズは、色々と面白く興味深い内容の者が多いのですが、中でも『コーランを知っていますか』は、特におすすめしたい一冊です。 日本に住んでいると、佛教や神道、キリスト教などについて知る事はあっても、あまりイスラム教について知ることはありません。 そんな状況で、流れてくるニュースではイスラム教絡みのテロ事件では、どうしてもイスラム教徒の印象が悪くなってしまいます。 そんな方に、基礎知識というか流れだけでもとおすすめしたいのが、こちらの本です。 一番の問題である、コーランの... Read More

小説「セカンド・ラブ」を読んだ感想

私は乾くるみの小説「セカンド・ラブ」を読みました。同じ作者の別の作品を前に読んだことがあるので、今度はこの作品を読もうと思い、図書館で借りてきました。 最初のほうはこのような話になっています。この小説は家具製造の工場に勤める主人公の男性は、同じ職場の先輩とその付き合っている女性、そして女性の大学時代の同級生で現在は大学院に通う女性の4人でスキーに行くことになります。そこで主人公はその大学院生の女性と知り合って、それから二人の関係が始まります。そんな中、とある出来事があって、主人公は新宿のとあるスナックに行... Read More

上橋菜穂子「鹿の王」

2014年初版発行された上橋菜穂子さんの「鹿の王」を知人からの誕生日プレゼントとして読ませていただきました。 プレゼントされた際、上下巻というページ数がある本書を、とっつきにくいなぁと感じていた印象があります。 本書は、主人公が岩塩鉱に奴隷として捕まっている場面から始まります。読み始めは、世界観がつかみきれず読みづらい印象もありましたが、読み進めるうちに緻密な設定や文章表現がなされており、本当に存在する世界のように感じられるようになっていきました。現実と向き合う主人公たちを取り巻く世界と現状に対して、もど... Read More

安部公房「砂の女」の感想

安倍公房の作品にたびたび登場するシチュエーションに何か人間にとって大切なものを失うというものがあります。 そして、その何かを失った主人公の心理がだんだんと変化していく過程が面白いと思っているのですが、今回のこの「砂の女」では、厳密にいえば何かを失ったわけではないのですが、失っています。 簡単に説明すると、主人公が昆虫採集に訪れた砂に囲まれた村落に宿泊するのですが、その主人公がその宿に閉じ込められてしまい、家に帰れなくなるというお話なのですが、その閉じ込められた宿の中に一人の女がいるのですが、その女と日々を... Read More

古本を捨てるよりは買取業者に売った方がお得

我が家は定期的に本、文庫本やハードカバー、学習参考書、女性情報誌に至るまであらゆる書籍を買い取り業者に売っています。 もちろん、まとめて捨ててしまうということも考えるのですが、金額を別にしてこうした物を捨てるよりは買取業者に売り、逆に再利用してもらうことができたのなら、それはそれでエコかなあというのがそもそもの考え方です。 ですから私だけではなく家族みんなが書籍に関しては書き込みや折り込みなどを極力入れないようにしています。 次に使ってもらえる方に満足してもらえるようにしようと考えています。 もちろん、査... Read More