「ベストセラー・ライトノベルのしくみ」はライトノベルの種明かし!

青土社発行の飯田一史著、ベストセラー・ライトノベルのしくみキャラクター小説の競争戦略という本があります。もともと形而上である本というものについて更に詳しく論じている、実用書です。この本の凄い所は、ライトノベルの作り方が透けて見えるようになる所です。出版社に勤めていて、ライトノベルの編集者もしていた著者が、何のつっかえもなく、明け透けにライトノベルの種明かしをしている本、と言うと興味が湧くと思うと同時に、そんな本がある訳がない、と疑うことでしょう。

しかし、この本は、期待を裏切りません。

刺さる、面白い、ネタになるの三つの面白さの要素を主軸に、ライトノベルをバトルものとラブコメものに大別して、ズバッと論じていきます。

正直ここ最近の大ヒットです。

人に教えたくなくなる程、良書です。

刺さる、など造語をスパイスにした文体は少し独特の硬さがありますが、使った造語は全編を通して繰り返し使われるので、安心して読むことができます。

何を言ってるのか分からないことがないように、丁寧に齟齬を消していく文面に好感が持てます。

それこそネタばれになるからあまり言いたくないのですが、この本は、この作品は関係性の逆転が上手いからベストセラーの仲間入りした、など、単に売れている、凄い、面白いで止まる所を、そこから一歩進んで、じゃあ何が面白いのか、何故面白いかを、冷静に分析し、研究し、その成果をきちんとまとめて書かれてあります。

あとがきで、この本がライトノベルの教科書になってほしいという発言もされていて、この時代に「教科書になる本」という言葉程強い言葉はありません!

是非ご一読をお勧めします!