こんな男が乱世に勝つ

戦国時代の武将たちの生きざまを描いた本ですが、ピックアップされている武将を見ますと、斉藤道三、松永久秀、織田信長、武田勝頼、安国時恵瓊、石田三成といった最終的には悲劇で終わる武将たちが多いです。
しかしこの本は敗戦分析を述べた本、またはこうやってはいけないよという教訓を述べただけの内容ではなく、最期を迎えるまでの間にいろいろなドラマがあり、また彼らなりの主張や正義感をリアルな描写も交えながら熱く伝える本であります。
織田信長の場合、その人生は華々しく多くの人が知るところでもありますが、一方で一切の迷信等をはぶいた合理的精神や場合によっては目的遂行のためにあえて俗世間的なスタイルで物事を処理していったりといった、だてにビッグになったわけではないという雰囲気が本書から伝わりその意外性のある人生がすばらしかったです。
また斉藤道三の例で言えば、大名になる前は1人のただの商人(油売り)でしたが、どうしても武士になりたい、どうしても出世したいという強い思いから、当時としては(今も)かなり抵抗のある「婿入り」を実行したんですが、それは婿入りした先が武家の家柄なので、婿入り=武家の戸籍取得というふうになります。
恥や偏見にとらわれていてはこの夢の実現はならなかったわけで、もし現在さまざまな理由で悩んでいる、努力が報われないなどといった状況にある場合、固定観念や常識にとらわれることなく、柔軟な発想と勇気があれば現状打破ができるのではないかという教えが伝わってきます。